一番許すのが難しい相手
「弱い者ほど相手を許すことができない。許すということは、強さの証だ」
マハトマ・ガンジー(1869~1948)
感謝想起という言葉があります。
感謝をすればするほど、良い変化が起きます。
感謝をしていると、許しがやってきます。
許しが起きると、それまでより深い感謝が想起されます。
こうして、感謝と許しが交互に起きていくと、やがてその対象が自分になります。
私は30代を、ほぼ他者へ向けての感謝と許しに費やしました。
10年くらい経ってようやく、その対象を自分に向けることができました。
幼少期の経験と自分の性格などが絡み合って、私は7才の時に自分の内側で自分を抹殺しました。それから大人になるまで、自分を蔑ろにして生き続けてしまったんです。
目の前で起きていた辛い状況を、自分が招いたということが悲しくて、自分を責めて、無力さに絶望し、自分という存在を自分の内側でひどく責め、深く深く見えないところへ押し込めてしまったんです。
7才の子どもがそんなことするの?と思われるかも知れませんが、人の意識に幼いからどうとかは関係ありません。成長するにつれて忘れているけど、実は幼い頃にそのような経験をして、自分との関係性を構築できずに大人になっている方が多数いらっしゃいます。
それは潜在意識と顕在意識の仕組みのせいでもあって、誰のせいと言えるものではありません。強いていうなら、それすらも自分が決めていたのかも知れません。
私はある時点からようやく、自分へ愛を向けるということの大切さに気付き、40才の時に自分のインナーチャイルドを癒せていなかったことを知りました。
7才のままで置き去りにされていた私は、髪もボサボサに伸び放題、服もボロボロ。路上に捨てられた孤児のように膝を抱えてうずくまっていました。
この世で最も大切に愛するべき相手は、自分です。
自分との関係性が、そのまま、他者との関係性に現れます。
自分をまるごと受け止めること
ありのままを認めること
簡単なようですが、幼少期から何十年もそれができないまま大人になっていると、難しいんですよね。
愛しい我が子を慈しむように、内側にいる自分をゆっくりゆっくり育て直す。
「置き去りにしてきてごめんね。」
と謝ることは簡単です。
難しいのは、許すこと。
置き去りにしてきたのも自分ですし、置き去りにするような現実を引き起こしてきたのも自分です。
他者へ少なからず影響を与えているのも自分だし、こっちを立てればこっちが立たず。
大切な人達を困らせたり傷つけたりすることに繋がるかも知れないと思うと、今まで自分の声を無視することで構築してきた世界を壊すことは、身勝手過ぎるように思えてとてもできないと感じてしまいます。
だって、それが悲しいから自分を無視するようになったんですから。
自覚していなくても、忘れていても、私たちはそんなふうに誰かを想って、自分を蔑ろにしたんです。
ですが、そのままでは自分との約束を果たすことはできません。
果たすべきことがあるし、ある程度のところまでやってこれたはずなのに、何か足りない。何か違う。違和感がある。満たされない。
そんな方は、これまで無視していた自分を、まずは救い出す必要があるのかも知れません。あなたの世界には、あなたの実在がどうしても必要なんです。
しっかりと自分が存在することで、ようやく公というものに目覚める。
自分自身に成って、自分の個を発揮すればするほどに、全体に貢献していくことができます。
あなたの内側の本当の声に従うことは、大きな視点で観ると、大切な人たちにとっても良いことだと知ってください。
あなたが何者で、何を見て、何を感じて、何を決定し、何を行うのか。
パワフルな存在として自分の人生の主体者となって参加するために、自分自身を取り戻してください。
そのために、自分自身の全てを許すという強さを、今、思い出してください。
その強さは、あなたの中にあります。
(文:かおりん)
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